「不妊治療をしている」ということ。
何だか恥ずかしいし、人に話したくないということはありませんか?
私は、病院に通院したての頃、ぜったいに気づかれるものかというくらい誰にも言わず、ひた隠しにしていました。
けれど、ある時、人に話した方が自分のためになることに気がつきました。
今回は、その理由をお話しします。
目次
5.5 組に 1 組が不妊治療の夫婦
日本の夫婦の5.5 組に 1 組が不妊の検査や治療を受けたことがあることをご存知ですか?
(国立社会保障・人口問題研究所「2015 年社会保障・人口問題基本調査」より)
実に、日本の夫婦全体の18.2%が、不妊治療の経験があるのです。
ところで、あなたの周りに不妊治療の経験者は、このくらいいますか?
答えはNOのはずです。
「不妊治療をしている」ことを、他の人に積極的に伝える人は少ないですよね。
芸能人などを除けば、日本ではまだまだ不妊治療を公言する人は少ないはず。
でも、実はたくさんいるんじゃないかという、こんなエピソードがあります。
不妊治療の病院で出会った同級生
病院であったのは中学生の同級生。もう20年以上も会っていませんでした。
こんなところで会うなんて、思ってもいなかった。
当時同じ時間を過ごしていた同級生が、「同じ悩み」を抱えているなんて・・・
診察の待ち時間で、
そして別れ際、「ぜったい子供つくろうね!」といってさよならを。
病院では、このほかに職場の後輩にも会いました。
会ったらいやだなと思っていましたが、それは相手も同じこと。同じ悩みを持つ仲間として、意外と受け入れられるものです。
会社で不妊治療をしたいことを相談したら・・・
当時、私の仕事は野外のイベントが多く、暑さ・寒さからの体調管理が心配事のひとつでした。
そこで、別の部署に異動させてほしいことを、40代の2人の男性上司に相談したのです。
どうしても異動したかった私は、「不妊治療をしたいんです」と、意を決して伝えました。
すると「うちも治療していたんだよ」と思ってもいない回答が。しかも、2人ともだったのです。
もちろん、私の熱意をくんでもらい、イベントがない部署への異動がかないました。
「不妊治療」のことを人に話すようになった
こんな経験から、不妊治療を続けていくうちに、だんだんに人に話すようになりました。
話すようになってからの変化3つ
1つ目は、自分の気持ちが軽くなったこと。隠しごとをしていることは、何であろうと気分の良いことではないですよね。
2つ目は、不妊治療の仲間ができたこと。勇気を持って声をかけてみると「実は悩んでいた」というケースが何件かありました。
3つ目は、話すことで、これから治療を希望していたり「不妊について知りたい」「不安だ」と思っている人のために役立つことができたということ。
まとめ
高齢で妊娠した私は、急に同年代の人からたくさん声をかけられるようになりました。
「自然妊娠?」「不妊治療していたの?」
どうしてその年で妊娠できたのか?みんなそこを知りたいようでした。
つまり、それだけ不妊に悩んでいる人が、潜在的にいるということなのです。
年齢が高めで子供がいない人は周りにいますか?もしかして、不妊に悩んでいる1人かも。
少しだけ勇気を出して、情報交換してみるのもいいかもしれないですね。
自分の気持ちも、少しだけ楽になるかもしれませんよ。